LED ランタン

 さて、今回はちょっと志向を変えて、電子工作です。
 写真のランタンを改造してみます。
 普通に使用すれば、単3電池4本を2〜3時間で使いきるものです。これをLED化すれば2000mAのニッケル水素充電池で最大100時間もつ計算になります。
 準備したものは、写真のランタン意外に、高輝度白色LED×1、6Pスイッチ×1、68Ω抵抗×2です。
 開けてみれば構造はいたって簡単!
 電池から、スイッチをとおって電球に配線してあるだけ。
 まずはスイッチに2つの抵抗をはんだ付けします。
 このランタンは電池が4本直列に配線されているので、電球にかかる電圧は、乾電池で6V、充電池で4.8Vです。LEDは規格が3.6Vなので、抵抗で電圧を下げなければなりません。抵抗の値を決める方法は、オームの法則です。(覚えてる? R(Ω)=E(V)/I(A)です。)
 LEDの規格は、3.6V、20mAなので、4.8V→3.6Vに電圧を下げるためには1.2V消費させればよくて、1.2(V)÷0.02(A)=60Ωの抵抗をつければいいのです。また6V→3.6Vは、2.4(V)÷0.02(A)=120Ωです。これ以上であれば問題ないでしょう。
 1個の抵抗は電球と新しくつけるスイッチの上側の端子につけて、もう1つは新しいスイッチの端子の上側と、下側の端子につけて、真中の端子から電池へ接続します。これでロー/ハイのスイッチの完成です。
 付属していた電球は割って、ガラスとフィラメントを固定してあったパテの様な接着剤を取り除きます。この口金にLEDを取り付けます。
 LEDには光の指向性があり、今回購入した50度と言うのは、かなり広がるLEDです。普通は20度程度なので、懐中電灯などには向いていますが、ランタンには不向きです。
 基盤が無いと、LEDは2つ以上つけるのは、ショートしそうなので難しそうですね。
 横の面のはんだ付けは、はんだをたくさんつけるとはんだが引っかかり、電球が入らなくなるため気をつけてはんだ付けします。
 さて、組み立ててテストします。
 無事、点灯しました。ローでもハイでもあまり明るさは変わりませんでした。
 先ほども話しましたが、LEDは指向性があるため、このままでは上を照らすだけで、周りはあまり明るくありません。そこで、電球を覆っている筒の上に、アルミ箔を取り付けます。
 まずは、拡散させるためにアルミ箔をくしゃくしゃにし、広げてバトミントンの羽根の丸いところで形作り、拡散されやすいようにしました。不要な部分ははさみで切り取り、セロハンテープで固定しました。
 先ほどよりかなり明るくなりました。しかし元々ついていた電球と比べるとかなり暗いです。次回はLEDを4つほどつけて明るくしてみようと思います。4つつけても消費電力は80mAなので、2000mAのニッケル水素充電池なら、25時間はもつ計算になりますね。ただ、LEDが1個200円ぐらいするので、1個20〜50円の電球と比べると、ちょっと高価になってしまいます。しかし、寿命はLEDは数万時間とも言われていて、使い切れば元は取れます。
 完成まで、1時間程度で出来上がりました。皆さんも挑戦してみては?